「和卵」は自然養鶏の卵です。
黄身の色を濃くするなど、見た目を良くする無理はしていません。
個性豊かな鶏たちだから、卵の大きさ色はどれも違います。
そして、季節による味の変化を楽しめます。
お客様からは、「久しぶりに安心して生卵を食べた」と,
好評をいただいています。
その味の秘密を紹介します。
養鶏場を流れる有水川は、太平洋に注ぐ大淀川の支流。その源は薩摩街道が通る国見岳(407m)と青井岳(560m)。水源涵養保安林である豊かな樹林が広がります。
清流を泳ぐのはハヤ、亀、春に山から下りてくる沢蟹、そしてトンボ、カワセミ、蝶などが流れに沿って飛び交います。5月には蛍が舞い、幻想的な世界が広がります。このあたりには、猪、鹿、サルの野生動物が多数生息しています。
聞こえてくるのは川のせせらぎと風の音。そこに鶏の元気な声が響きます。
人も動物もやすらぐ空間です。

できるだけ自然に近い環境で、鶏が暮らせるようにしています。
昼間は広々とした運動場で自由に遊び、夜は野生動物から身を守るため、安全な鶏舎でぐっすり眠ります。そして、夏には日陰で地面に穴を掘って天然冷房。冬にはのんびり日向ぼっこ。寒い日は寄り添って暖を取ります。
1群れは雌110羽、雄5羽。雄は雌を守ります。
鶏舎は風通し良好。高い屋根で夏も涼しく快適。そして床には細断した稲わらを敷いています。鶏は床を掘るのが大好きで、鶏糞は混ざって発酵分解されます。だから嫌なにおいがほとんどありません。ストレスがなければ、鶏はとても穏やか。個性豊かな鶏を一日見ててもあきない、のどかな風景です。

安全で美味しい食事が健康をつくるから、遺伝子組み換えの輸入トウモロコシ、そして、防腐剤が入っている魚粉を使いません。鶏たちは自家配合した安全な餌を、毎日1羽あたり約200グラム食べています。
餌の作り方
材料はすべて国産。規格外の青米、くず小麦、くず大豆、米糠、そして、広島産カキガラ、自家製の籾殻くん炭と竹パウダー。これらに、野草で作る天恵緑汁、そして、自家栽培したニンニク、唐辛子、生姜、ウコンを加えて、よく混合します。そして2週間の嫌気発酵と2日の好気発酵で出来上がり。乳酸菌や酵母菌の働きで、アミノ酸、ビタミン、核酸、ホルモンなど、体にいいものがたくさんつくられます。その他に単品で、うどん屋さんで出汁を取った後の鰹節をあげています。
卵の味を決めるのは緑餌です。春、夏、秋は季節の野草。野草が少ない冬は菜の花を栽培します。四季折々に、新鮮な青物を食べる鶏は健康で、その卵は旬の味を作ります。大事な飲み水は沢の湧水。豊かな山林が作り出す最高のミネラルウオーターです。

安心 ~薬剤無使用~
広い空間で自由に運動。安全な材料を発酵させた栄養満点の餌。澄んだ空気ときれいな水。そしてすべてを支える生きている土。
こういった環境で育つ鶏は健康で、強い免疫力を持っています。ですから、ワクチン、抗生物質などの薬剤は使いません。さらに、餌に添加物や防腐剤を入れません。緑餌も季節の野草と無農薬の野菜を与えています。
和卵は安心して食べられるあたりまえの卵であるという理由です。

産みたての卵はとてもきれいです。卵は細菌感染を防ぐために、殻の表面にクチクラ層を持っています。そして、有精卵は殻の小さな穴を通して呼吸しています。卵を洗い消毒すると、自己防衛力を低下させ、呼吸しにくくなります。
当農園では、清潔な採卵箱で産まれた卵をきれいな状態で回収し、そのままトレーに入れます。床の上で産んでしまった卵の表面についたわずかな汚れは、布やステンレスたわしで落とします。
念のために、生食の場合は、食べる直前に水洗いしてください。

